遺産分割に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- 1 被相続人は、遺言によって遺産分割を禁止することはできず、共同相続人は、遺産分割協議によって遺産の全部又は一部の分割をすることができる。
- 2 共同相続人は、既に成立している遺産分割協議につき、その全部又は一部を全員の合意により解除した上、改めて遺産分割協議を成立させることができる。
- 3 遺産に属する預貯金債権は、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割され、共同相続人は、その持分に応じて、単独で預貯金債権に関する権利を行使することができる。
- 4 遺産の分割は、共同相続人の遺産分割協議が成立した時から効力を生ずるが、第三者の権利を害することはできない。
正解 2
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問題
遺産分割に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
選択肢と解説
1
被相続人は、遺言によって遺産分割を禁止することはできず、共同相続人は、遺産分割協議によって遺産の全部又は一部の分割をすることができる。
誤り。 被相続人は、遺言によって、相続開始の時から5年を超えない期間内で、遺産の分割を禁止することができます(民法908条)。したがって、「禁止することはできず」とする本肢の記述は誤りです。
2
共同相続人は、既に成立している遺産分割協議につき、その全部又は一部を全員の合意により解除した上、改めて遺産分割協議を成立させることができる。
正しい。 共同相続人は、既に成立している遺産分割協議について、全員の合意があれば、その全部又は一部を解除した上で、改めて分割協議を成立させることができます(最高裁判例)。
3
遺産に属する預貯金債権は、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割され、共同相続人は、その持分に応じて、単独で預貯金債権に関する権利を行使することができる。
誤り。 以前の判例では預貯金債権は当然に分割されるとされていましたが、現在は預貯金債権も遺産分割の対象となり、相続開始と同時に当然に分割されることはありません(最高裁判決平成28年12月19日)。 なお、法改正により各相続人が一定限度で単独払い戻しを受けられる制度(民法909条の2)が創設されましたが、本肢の「当然に相続分に応じて分割され」という点は誤りです。
4
遺産の分割は、共同相続人の遺産分割協議が成立した時から効力を生ずるが、第三者の権利を害することはできない。
誤り。 遺産の分割は、相続開始の時(被相続人の死亡時)にさかのぼってその効力を生じます(民法909条本文)。 「遺産分割協議が成立した時から効力を生ずる」とする本肢は、遡及効を否定しており誤りです。